インデックス>ホーム>コトノハDaily>Dailyログ2007年3月
▲コトノハDaily
2007-3-4 (Sun)Version
いちおー、まだTOPページBlog化の可能性は考えてます。ワシの考えるサイトのありかた、残し方と、どこまで合致できるか、だなぁ。。。
【遺言広告】
でも今日も、某所からの再掲(苦笑)。
母と兄夫婦がネットを使わない人でもあるので、我が家では新聞を取り続けておりますが、その銘柄は3ヶ月〜半年ごとに、読売と朝日で代わります。まぁそこはそれ、主婦の知恵たる母の思惑で、契約についてくるおまけをこまめに頂戴していたりするわけですが。閑話休題。
古新聞の山頂に乗っていた2月17日付の朝日新聞夕刊に、面白い記事を見つけまして、それは磯部しゅう三さんという天文学者が昨年12月31日に亡くなったに際し、その遺言として自分の遺言を新聞広告に掲載させた、というもの。ああ、ややこしい言い回し。
遺言広告の全文を引用してしまいますが、
私は1942年7月16日に大阪で誕生以来60有余年の人生を終えることになりました。
その間、各年代毎に多くの方々にご支援いただきありがとうございました。
私を支持して下さった方はもちろん、
敵対された方々の行動も私の人生を飾り付け
変化に富んだ楽しいものとして下さいました。
私は元々神の存在を信じておりません。
そのような者が死んだ時だけ宗教に色どられた形式的なふるまいをするのは、
理にかなっておりません。
ひょっとしたら、私が亡くなればこの宇宙全体も無くなるのではと思ったりしております。
万一、皆様の存在が残る場合には、有意義な人生をすごされるよう願っております。
私自身の葬式等一切の形式的なことはしないよう、また、遺骨等を残さないように
家族の者に遺言してありますので、ご理解下さい。
そのような訳でお香典などは固くお断り申し上げます。
もし、私に好意を持っていて下さった方々にお願いできるものでしたら、
妻良子、娘琴葉に私とのお付き合いがどのようであったかなどを書いた手紙を
送ってやっていただければ、この上もない幸いです。
娘も、父がどのような人間であったか、理解してくれるでしょう。
短くもあり長くもあった私の人生でしたが、ありがとうございました。
<注:改行位置は引用者>
こういう言い方も亡くなった方に失礼かも知れませんが(論評できるのは生者の特権ですからね)、けして感動的な文章ってワケでもないし、いかにも「科学者」然とした、淡々とした遺言です。
でも、なんか、格好いいですね。
朝日新聞の記事によれば、その後奥様、娘さんの元に、50通を超える手紙が届いたそうです。それは、とても嬉しかったんじゃないかなー、なんて思います。ワシも、父を亡くして10余年経ちますが、いまだに父の友人から父の話を聞けるのは、なんか嬉しいですし。
まぁ正直、模倣する方がたくさん出てくるとそれはそれで大変な気がするんですが、こういう形で、残される者に残せる物が贈れるとちょっとステキかな、なんて思います。
WEB遺書、なんてものが真剣に論議されているらしい昨今、死者の存在と気持ちをどのように残していくべきなのか、あるいは残していくべきではないのか、考えてみたい命題ではありますね。
2007-3-18 (Sun)Version
わ、気付けばまた二週間放置。某所からの転載であっても、週に一度は更新しようと思ってるのにorz
【代表地】
GoogleMap(Earthでも可)をいじってたら、面白い遊びを思いつきました。いや、きっと面白いと思ってるのはワシだけだろうと思いますが。
それは、代表地探し。
何それ?って疑問は正しく、なにしろ「代表地」なんて単語もたった今作ったばかりの造語ですから(あったっけ?)、怪しいことこの上ないわけでございますが、まぁ要は、大まかな地名を打ち込んだときにどこに飛ばされるかを見るだけの遊びです。以下、ご面倒ですが画像をクリックしていただくと大きめの画像(別窓)になりますので、それでご覧いただいた方が良いかと。
例えば検索窓に、ワシの住まう「千葉県」って打ち込むと、もちろん千葉県全体が表示されつつ、矢印は一点を指しますよね。
まずはこんな感じで表示されて
ズームしてくと、こんな感じ
つまり、(極端且つ曲解しているのは承知の上で)GoogleMapにとって「千葉県」を代表する地点はここだということになるのです。おお、よく見れば千葉駅方面から車で帰るときに通る道路のすぐ近くじゃないか!
続けて、船橋市。
おお、東高のすぐそばか(地元民しか分からん)
で、住所とかが特定できちゃうからリンクや地図ははりませんが、実はこの先が本番で、自分の住んでる町名(船橋市●●、の「●●」に当たる部分)で調べてみたら、小学校の頃ちょっぴり好きだった子(結構数はいたけど←マテ)の家のすぐ近く。思わずよみがえる甘酸っぱい記憶。
こんな感じで、思わぬ結果にほくそ笑むワケです。暗いな、我ながら。
えぇと、気を取り直して。せっかく最近mixiでオフ会があったんで、高校名(「薬園台」のみで)でも検索してみると、
残念。駅の方だ。右端に母校。
まー、確かに「薬園台」って、地名には無いんですよねー。駅名と、ウチの高校名くらいで。地名の方は「薬円台」……ついでに「薬円台」でも検索してみるか。
こっちの方が高校に近いorz
流れで、大学のありました駅名「江古田」でも検索。
……ある意味予想外。中野区江古田、が出ると思ってた。江古田駅か。そうかぁ。
ご存じない方のために。地名としての「江古田」は中野区にあり、駅名の「江古田」(西武池袋線)は練馬区旭丘にあります。我が母校は「江古田校舎」と言っても、住所は練馬区旭丘。どっちかってーと、偽「江古田」です。大好きな街だけどね。
せっかくなんで、
中野区江古田とひとつの画面に入れてみた。
こんな調子で、もう一つの大学ゆかりの地「所沢」でやったら所沢駅に行ったのに、「所沢市」でやったら大学時代居候してた恋人さんちのすぐ裏だったり、会社でいうと「浜町」は小田原駅の近くだけど「日本橋浜町」だときちんと会社近くに来たり、こう、なんかいろんな意味でいろんな発見があったりして、楽しいもんです。少なくとも、ワシは。
あなたの街の「代表地」はどこですか?
2007-3-26 (Mon)Version
まだ、完全全問題コンプまでは行ってない。
【0t教授と0.1t】
タイトルは……えぇと、「0t」→「れいトン」→「レイトン」
ダメですか、そうですかorz
えぇと、実は先週の日曜日に購入してからちょうど一週間、「レイトン教授と不思議な町」クリアしました。一応、記録?を記しておくと、
プレイ時間:13時間57分
出した&解いた謎:120個(コンプリート!)
獲得ピカラット:4103ピカラット(挑戦状問題除く)
残りヒントメダル:163個
プレイ時間は、平均はどれくらいか分かりませんが、とにかく初回プレイで謎のコンプをしようとかなりうろついたので(ゲーム途中で120個がコンプだろうな、とは察しが付いた)、結構長くなってるかもしれませんね。ナゾーバ送りの謎は無しでした!これはちょっと嬉しい。
いやー、しかし、久しぶりに他の時間を割いてまでハマるゲームでした。近年では、「逆転裁判」「かまいたちの夜」各シリーズ以来かな。
物語のシナリオは、決して意外性のあるものではないんだけど、このゲームの主題である「謎解き」に花を添えるという意味では、過不足なく、良いバランスだったのではないかな、と感じます。もちろんこれが、本作品をただの「脳ゲー」ではなく「ゲーム」たらしめている魅力なワケです。
あと、すごく気に入ったのが音楽! 問題を解いているときの音楽とか、思考にちょうどいいリズムと音程。回答中に、やたら派手派手しい音を鳴らすゲームもあるじゃないですか。これだけ落ち着いて回答できる音なのはすごい。実はこの音作りは、結構苦労したのでは?
ちょっと残念だったのは、問題の難しさを示すピカラットの数値で、解法の察しが付いてしまう点。まぁ、問題を反復していたら分かってきたんですが、例えば30ピカラットなら、こういう考え方で解けるな、とかが見えちゃう。
ま、小中学生の頃、多胡さんの「頭の体操」を夢中でやってた身なので、知ってる問題もあり、応用問題もありで、謎は意外に簡単でした。ヒントメダルも、苦手なマッチ棒問題以外では余り使わなかったし。
それでもとにかく、楽しかったです。続編も絶対買います。
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ワシにはひとつ、思い出があります。
小学校の4年か5年の頃、一緒に住んでいた祖母と出かけたとき、祖母が唐突にこんな謎を出してきました。
「1から100までを全部足すと、幾つになると思う?」
ワシは、5秒くらい考えてから答えました。答えを言う前に、皆さんも考えてみてください。
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如何ですか? 大人になる過程でどっかで見るかもな問題ですから案外簡単かもしれませんが。
答えは5050。
もちろん、5秒くらいで答えたって事は、1から順に足したワケじゃないです。
解法は、
1と100、2と99、3と98……と、両端から二つずつ数値を足すと、必ず101になります。そう考えると、その最後は50と51の組み合わせ、すなわち、101が50個あるので、101×50で5050。
ワシは、何の気なしに思いついて答えたんですが、祖母はワシのことを神童だと思ったらしいです。大袈裟な。まぁその後、父が買ってきた「頭の体操」の本に出会い、柔軟な思考、違った視点、ってものを、恐らく身につけて行ったはず。
はず……
はずなのになぁ……
あの頃の神童は、どこでどう間違って、今のようになっちゃったんでしょうね……
そして、あの頃ちっちゃかった、そう、ゲームの中で言えばルークのようだった少年が、今や体重100kg。
まさに、0.1t教授(ぇ
2007-3-29 (Thu)Version
フルコンプまであと二問……@レイトン教授
【文の史(フミノフミ)〜06年冬・前編〜】
ワシにはよく「ブーム」が起こります。
例えば2004年は「映画ブーム」。恐らく、劇場で50本以上、DVDでも50本くらいは見ていたと思うので、一年間で100本以上見てました。映画評論家でもなんでもないのに。
例えば2005年の秋〜冬は「宮沢賢治ブーム」。今更ですが宮沢賢治を貪るように、それこそそれ以外の本を読まずに没頭するほどで、その流れでと言いますが、独り旅で花巻に行って、所縁の地や展示施設をハシゴしました。ちなみに、賢治の小説は大好きですが、詩はちょっと苦手。
で、ここ最近は「読書ブーム」です。や、まぁ元々読書は好きですが、分量としては文芸学科に通ってたとは思えないくらい全然読んでおらず、それこそ別の「ブーム」が来ている時は、年間で10冊も読まなかったりするくらいなんです。
ここ四ヶ月ほど、ジャンルも何も問わずに「読書ブーム」に便乗して読み続けています(自分で自分に便乗、てw)。主に図書館で借り、人気のある本は予約して返本を待つのですが、先日もそれがいっぺんに貸し出されちゃって、二週間の貸与期間じゃ読み切れないことも……。
まぁとにかく、今日は2006年冬期(12月〜2月)に読んだ本を簡単に振り返ってみます。今日はマクラだけで長くなったので前編。後編は数日中に転載予定。やっぱり某所からの転載かよ。
地下鉄(メトロ)に乗って(浅田次郎 著)
悲しい親子が二組。その悲しい物語を、さすがの筆力で描きぐいぐい引きこまれます。何がすごいって、情景描写。神田地下街のくすんだ空気や、戦後銀座の破壊されつつも賑やかな雰囲気。それらが強烈な説得力となって物語に色を添えます。ファンタジックな部分の説明はまるでないんですが、それをすら「こういうものなんだ」と思わせてしまうのはすごい。
わたしのいもうと(松谷みよ子、味戸ケイコ 著)
絵本……と言って良いんだと思いますが、とにかく最後のページの切なる訴えが身に染み、恐ろしさすら感じます。敢えて冷酷に言わせてもらうなら、物語としては突飛ではなく普遍的。もちろん、かといって許される事態でもない。本作を読んで、内容に心を痛めると同時に、「あぁ、よくある話だよね」と感じてしまった自分に驚きました。この本に描かれている事態が「よくある話」となっている現代社会をこそ改めなければならないのでしょう。
サンタクロースっているんでしょうか?(中村妙子/東逸子)
サンタの友だちバージニア―「サンタはいるの?」と新聞社へ投書した少女(村上ゆみ子/東逸子)
まず、この逸話自体はいい話だと思いますし、語り継ぐに足る物語だと思います。「サンタクロースって〜」は、この有名な逸話の全文を記載してあるだけなので、この物語を「書籍」の形で持っておきたい方にはオススメ。ワシなんかは、WEBにあるもので充分、と思ってしまいましたが。
「サンタの友だち〜」は、この物語が産まれるきっかけとなった少女バージニアの生涯にスポットを当てたますが……正直、ワシには彼女がここまでクローズアップされる理由が分かりません。もちろん、素晴らしいきっかけを作ったと思いますが、それは後の彼女の生涯とはまた別の話で……むしろ、この物語=社説を書いた記者のことが、もっとクローズアップされても良いだろうに、と思ってしまいました。
2007-3-31 (Sat)Version
今日から、週明けを有休にして独り旅に出ます。
【文の史(フミノフミ)〜06年冬・後編〜】
はい、というワケで前編に続き、絶賛読書ブーム中の小生による、この冬の読書振り返り第二弾ー。
アイの物語(山本弘 著)
この人の描くSFのすごいところは二点あって、ひとつは空想科学の分かりやすさ。文章で、見たことないものをここまで上手く想像させる技術は秀逸。もうひとつは空想科学の現実感。今の我々の社会の先に、本当にありそうな世界を描き出す。妙な言い方なんですが、「現実感のあるSF」なんですよね。本作は、機械と人間の生存競争(ターミネーターやマトリックス)に、従来ならざる方向性を示唆してる(といっても、山本弘好きなら意外ではない)のも、ライトなSF好きには楽しめるかな、と。
あと、なんかこれを読んでたら、アイバダイスケ氏製作の歌&CGで、かつてこのサイトでも絶賛した「Everybody want be a Robot」を思い出しました。ストーリーは全然違うのに。マイナーなものだけど、紹介したいんで記載しておきます。
iKILL(渡辺浩弐 著)
PRをしているサービスで、この作品の派生作品を扱っていたので読ませていただきました。あくまでレビューとしては公平を記したつもりです(提灯持ちにはならないように)。「凄惨」という一言が相応しい読後感。それが強烈すぎて、本来の著者の主張が薄められている気がするのは残念です。物語のプロットは良かったんだけど「で、結局何が言いたいの?」が見えにくい作品かも。
涼宮ハルヒの憂鬱/涼宮ハルヒの溜息/涼宮ハルヒの消失
涼宮ハルヒの退屈/涼宮ハルヒの動揺(谷川流 著)
本作のアニメのコンテンツを会社でサービスしていることもあり、アニメをまず拝見して個人的興味を持ち、小説も読みたいな、と手に取りました。まず内容云々よりも驚いたのは、公募した一作目と二作目以降の、著者の筆力・表現力の差。きちんと編集者が付く、ってことがこれだけ重要なのかと思い知りました。
さて本作は、『「お約束の展開」を物語の骨子に取り込むことで新たな方向性を見いだした』とのある友人の書評が一番しっくりくるのですが、長編、短編ともに、けして目新しくない設定や展開を、それでも面白く読ませるのは、その方向性と、やはりキャラの魅力かな、と思います。同じ素材も味付け代えれば……の好例。ただ、特に短編は、面白いんだけど後に残るものがないのが残念。エンタメ小説、ですね。
ダ・ヴィンチ・コード(上)/ダ・ヴィンチ・コード(中)/ダ・ヴィンチ・コード(下)(ダン・ブラウン 著/越前敏弥 訳)
友人に借りて、半年くらい様子見(=放置)してから読書開始→読了。ごめんなさい。これだけの長編を読むのは久しぶりだったんで怖気づいていたんですが、や、これが読み始めたらやめられないとまらない。作中ではわずかな時間の出来事が、これだけの長さに渡って書かれていてしかもまったくダレないんだから、著者の構成の妙と訳者の努力がうかがえます。中途半端に歴史や美術、数学に興味のあるワシには、テーマも興味深いものでした。惜しむらくは、明らかに史実と違う(と思われる)点があるにもかかわらず、最初に「事実」として一文を書くことで読者の混乱を煽っている部分かな。
神様のパズル(機本伸司 著)
宇宙を作るにはどうすればいいか?っていう、壮大で、SFの設定としてはありがちな物語を紡いでいます。面白いんだけどなー。なんか、理論にも展開にも現実感が無く、惹かれるけど独りよがりのお芝居を観ていて終わっちゃった感じです。後、宇宙創生に使う小道具(いや、かなりの大道具ですが)が、今読んでるダン・ブラウン「天使と悪魔」と同じでした。パクリ、とまでは言わないけど……。
小さい“つ”が消えた日(ステファノ・フォン・ロー, トルステン・クロケンブリンク 著)
友人にプレゼントされた本。まずもって、世界観の素晴らしさに驚嘆です。というのも、ワシもこういう世界を物語世界として想像したことがあるから。もっとも、もっと殺伐としてましたし、物語として具現化はしてませんが。シンプルながら意表を突く展開で、読後感は「ほんわか」する感じ。個人的には、風刺が少しくどすぎたかな、と思わないでもないですが。
あと、mixiで本作のレビューを書いた数日後に、著者と思われる方から足跡が残ってて、ちょっと驚き&感激。マイミク申請しちゃおうかしら?
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